よく聞く【ネット炎上】、批判的なコメントが殺到する状況ですが、これを避けるために心がけたいことをまとめてみました。
SNS、ブログ、Twitterで、気楽に思ったことを発信できるようになりましたが、時には、刑事事件にも発展することもあり、発信する内容には気をつけたいものですね。
よく「ブログが炎上」などということを耳にしますが、インターネットの世界で、炎上というと、"ブログ、Twitter、SNSの記事に批判的なコメントが殺到する状況"です。
批判的なコメントだけなら、我慢すれば良いですが、イタズラ的な投稿内容から、損害賠償や刑事事件にも発展することもあります。店内でイタズラした写真を投稿し、何千万の賠償金を支払うことになり、その後の人生が一変した人もいます。
私もそうですが、ネット投稿時に忘れがちなのが、インターネットの世界は、自分が発信した情報を、 「誰がみているか分からない」 ということです。
「世界はたった6人でつながる(六次の隔たり)」というのがあります。
”六次の隔たり”、簡単に言えば、それぞれ44人の友達がいるとして、友達の友達とたどって行くと六人目で世界中の人とつながるということです。
友達の中には同じ人もいるので、このように単純にはなりませんが、インターネットのSNSなどのつながりは意外と狭いということを説明しています。
■■□―――――――――――――――――――□■■
インターネットの情報発信の心がけ
■■□―――――――――――――――――――□■■
インターネットでの情報発言は、日常生活で言うと
「(見ず知らずの人がたくさんいる)都会の真ん中で、人に聞こえるように、大声で話をする」
と同じです。
くれぐれも、人を傷つけたり、他人の経済活動を邪魔したり、違法行為などを投稿しないよう注意したいものです。
(1) 炎上しやすい話題(宗教、皇室、政治など)での発言には充分注意する(出来れば避ける)
多くの人が不満を抱いている話題、タブー視されている話題はなるべく避け、「火の用心」に心がけましょう。宗教、皇室、政治などの話題は、燃えやすく発火点が低いので、慎重な取り扱いが必要です。
(2) ネットの向こう側には、自分とは価値観の違う、たくさんの人がいることを忘れない。
インターネットで発信する内容は、非常識な発言を避け、目の前に当事者がいたとしても発言できる、自信があるものにする。悪口を書けば、書かれた人も見ている可能性が高いと考えたほうがよいです。
(3) 投稿ボタンを押す前に、もう一度考える(Rethink)
投稿するまえに、相手を傷つけるような内容、誤解を与える内容、疑わしい内容になっていないか、もう一度考えることが必要です。感情的になっているときは注意しましょう。
(4) 仕事関係の発言は慎重にする
店員がブログや日記で、気楽な気持ちで客の悪口を書き込んだことがきっかけで、その店員を雇用する会社に抗議が殺到するケースも多々あります。
いくら匿名でも、必要であれば、投稿した人を特定することは意外に容易です。
《補足》「プロバイダー責任制限法」が改正され、発信者特定が容易に
2021年に改正され、2022年10月の施行
プロバイダ責任制限法は、インターネット上での誹謗中傷など他人の権利を侵害する発信者の住所氏名などの情報が「開示」されるための要件等を定めた法律。
(5) やらせをしない
人気ランキングサイトで、順位を上げる”やらせ書き込み”が発覚し、問題になったことがあります。このような、やらせの発言は、ほとんど見透かされ、批判的なコメントが殺到する事態につながります。
(6) 誤りがあったらすぐに謝罪
ブログやSNSの記事に批判的なコメントが殺到しても、早い段階で謝罪すれば、ひどくなりません。
(7) 都合が悪いことを削除しない
都合の悪いコメントを削除しても、Googleのキャッシュなどからその記載を「発掘」され、炎上につながることがあります。誤りがあった時には削除せずに率直に謝罪し、反対意見や批判的な意見は貴重な意見としてそのままにしておきましょう。
【参考】他人の文章・画像を勝手に利用しない(著作権に気をつける)
ついついインターネットで公開されている他人のコンテンツ(文章、画像)を無断で利用しがちですが、作成されたものは基本的に著作権で保護されています。他人のコンテンツを簡単にコピーして利用するのは避けましょう。
他のコンテンツを利用するためには、”引用条件”を満たすことが必要です。自分のオリジナルが多くを占め、文章の説明や補強として、他人のコンテンツを利用しないといけません。
[引用条件]
(1) 主従関係
自分の著作が主で、引用される著作が従であること。量的にも質的にも自分の著作が主であることが必要。
(2) 必然性があり最小限度
引用が自分の著作に不可欠であり、かつ必要最小限度の引用であること。
(3) 明瞭区分性
かぎ括弧をつけるなど,「自分の著作物」と「引用部分」とを明確に区別すること。
(4) 出所、著作者名の明記
引用する著作物の書名、著作者名などを明記し、出所が明確に分かること。
例)本からの引用の場合・・・“『書名』著者名、発行所名、発行年、引用ページ”のように記述
ホームページからの引用の場合・・・“URL、ホームページ名(制作者)”を記述する。
(5) 引用部分は変更しないこと
引用する場合に、原文そのままで引用すること。なお、途中を省略する場合は“(中略)”などと明記する。
作成した人には、勝手に変更されない権利(同一性保持権)がありますので、もし、引用した際に、勝手に変更すると、この同一性保持権を侵害する可能性があります。
■■□―――――――――――――――――――□■■
ネット炎上投稿を防ぐための具体的な方法
■■□―――――――――――――――――――□■■
下記のサイトに[ネット炎上投稿を防ぐための10カ条]が紹介されていました。とても役立つ内容なので、簡単に紹介します。詳しくは、下記のサイトを参照下さい。
【ダウンロード歓迎】ネット炎上投稿を防ぐための10か条シート
| STORIA法律事務所ブログ
https://storialaw.jp/blog/1759
[ネット炎上投稿を防ぐための10カ条]
出展: STORIA法律事務所ブログ https://storialaw.jp/blog/1759
- 投稿する前に「公開」か「非公開」かチェックする
- 公開の投稿は1000人の前で話しているのと同じ
- 他人のプライバシーを投稿しない
- 自分の個人情報を投稿しない
- 常識に反した特殊な意見を投稿しない
- 違法行為を投稿しない(交通違反、パワハラ、セクハラなど)
- 他人の著作物を無断で使用しない
- 飲酒時や深夜の投稿はできるだけ避ける
- ネット上で匿名はもはやあり得ない
- 世界はたった6人でつながる(六次の隔たり)
《補足》 世界はたった6人でつながる(六次の隔たり)
“六次の隔たり”、簡単に言えば、友達の友達とたどって行くと六人目で世界中の人とつながるということ。
ある人の友達が44人いて、それぞれの友達に(重複しない)友達が44人いて、さらにそれぞれの友達に(重複しない)友達が44人いて・・・とたどっていくと、六人目の友達で世界中の人とつながるというもの。
なお、2008年、当時、日本国内最大のSNSコミュニティmixiのエンジニアによって検証され、6人目で全体の95%以上の人数に到達できることが明らかにされています。
参考:
六次の隔たり - Wikipedia -