(注)2015年作成の資料ですが、著作権の基本の部分は変わっていないので、参考になると思います。
インターネットでは、SNS・ブログなどで情報発信しますが、この時に関係する法律があります。それが「著作権法」です。
勝手に他人の文章・画像を利用すると、著作権法に違反し、刑罰が発生します。そこで、なんとか、著作権について分かりやすく理解してもらおうと、著作権関係の資格取得で理解した知識と経験から「著作権の基礎」テキストを公開しました。
著作権は、利用される側から考えると分かりやすいです。
例えば、あなたが一生懸命に何時間もかけて書いたブログの記事が、ある人に勝手に利用されたらどう思いますか?
また、苦心して撮った写真を、あたかも自分が撮ったかのように他の人に利用されたらどう思いますか?
私もブログの記事を全文利用されたことがありますが、本当に悔しかったです。
実は、著作権はこのような問題が起こらないよう、作成した著作物(文章、画像など)が勝手に利用されないようにしたものです。この著作権のお陰で、やる気を失わず、ブログなどで情報発信ができます。
でも、著作権と聞くと、「エッー難しそう!」と思いがちですね。私の周りにも、著作権と聞いただけで嫌な顔をする人が、たくさんいます。私も、以前は、著作権と聞くと、面倒だなあと考えるひとりでした。
ところが、ネットで情報発信するようになり著作権に興味を持つようになりました。
その時から、著作権と格闘。最初はチンプンカンプンでしたが、知的財産管理技能検定、ビジネス著作権検定を取得する中で、理解できるようになりました。
この経験から、著作権に疑問を持っている人、知りたい人に、著作権の基礎がスッキリ分かるテキストができないか考え、テキストを作成してみたので、紹介します。
なお、著作権は場所により厳しさが違います。他人が作成した文章・画像などを利用するとき、職場やインターネットではかなり厳しく、勝手に利用すると著作権違反になります。
■まずは小テストです
次の例は、いずれも著作権侵害をしているか、侵害の可能性が高いものです。何故か、分かりますか?
(1) 自分が持っているCDの音楽を動画につけて公開していませんか?
(2) インターネットで画像検索した画像を使って資料を作成していませんか?
(3) インターネットの記事を会社の会議の資料として印刷していませんか?
(4) 他人が写った写真を勝手に公開していませんか?
(1)は✕で、著作権を侵害します。
CDの中の音楽をインターネットで公開するは、実演家、レコード製作者、作詞家・作曲家の著作権を侵害します。
(2)は✕の可能性が大です。これって以外に知らない人が多いですね。
Google画像検索などで画像を検索した場合、それらの画像には有償のものがたくさんあります。利用する場合は、画像のライセンスを確認することが必要です。
(3)は✕で、著作権を侵害します。
会社内で、著作物の複製(新聞、雑誌、本、Webページなどを印刷したものなど)を利用することは違法になりますので注意ください。安易に利用すると危険です。
(4)は要注意です。
他人が写った写真を安易に公開すると、「肖像権(しょうぞうけん)」というのを侵害します。
このように意外と、知らないうちに著作権を侵害している場合があります。「知って安心、知らないと危険」なのが著作権です。
著作権法違反の場合、「最高で懲役10年又は1000万円以下の罰金、あるにはその両方」で、窃盗罪と同じ重さの刑罰になっており、意外に重い罰則です。
また、著作権には「両罰規定」があり、法人の代表者、従業員等が著作権侵害行為をしたときは、行為者のほか、当該法人も3億円以下の罰金に処せられます。厳しいですね。
著作権を理解するのに良い事例、著作権侵害しやすい事例を集めて、それをテキストとして下記に紹介しています。これも参考にして下さい。
著作権事例を40件集めたテキストを公開 事例で著作権を理解
https://netyougo.hatenablog.com/entry/2021/11/04/135912
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■ 無料公開 「著作権の基礎」テキスト
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(注)2015年作成のテキストですが基本的な所は変わっていないので役立つと思います。
今回のテキストは、法律の専門家でない私が、10年以上の著作権との格闘経験、及び著作権資格(ビジネス著作権検定 知的財産管理技能士)で学んだことをもとに作成しています。
市販の著作権関係の本は、なかなかレベルが高く、理解する前に挫折してしまうこともあります。そこで、挫折せずなんとか著作権を理解できるようにしたつもりです。
《目 次》
1.初めに
・インターネット時代のモラル、著作権法
・生活の中の著作権
・場所により著作権の厳しさが違います!
・もし著作権法に違反すると厳しい罰則が
2.著作権法の概要
・著作権のポイント~まずは基本を押さえよう
・著作権で守られる著作物と著作物でないもの
・著作物を作った人(著作者)の権利
・著作物を伝達する人(演奏・CD・放送)の権利(著作隣接権)
・著作権が存続する期間(保護期間)
・著作権法の罰則
・肖像権(しょうぞうけん)とパブリシティ権
・著作物を自由に使える場合とは?
・他人が作成した文章・画像・音楽を使うには?
3.家庭の中の著作権とは
・概要
4.インターネットの中の著作権とは
・概要
・他人が作成した文章・画像・音楽を使うには?
5.業務(仕事)の中の著作権とは
・概要
・他人が作成した文章・画像を使うには?
■「生活の中の著作権~知って安心 著作権の基礎とは」(PDF資料) *Googleドライブ(共有)表示
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■ 《補足》インターネット時代のモラル、著作権
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著作権は著作権法で定められていますが、「作成した文章や画像などの著作物を勝手に利用するのを防ぐ」ものです。また、撮影された写真を勝手に公表されたりするのを保護する、「肖像権」、「パブリシティ権」というのもあります。
しかし、著作権法には、「こんな時は他人が作成したものを使ってもいいよ」ということも、はっきり書かれています。
大事なのは、「こんなふうに利用したら(著作権を侵害せず)自由に使える」ということです。
他の人が作成した著作物(文章、画像など)を活用せず、全て、自分で文章などを作成するのは大変です。他人の著作権を侵害せず、尊重し、うまく活用することが大事です。
誰もがインターネットに情報発信し、インターネットから情報を利用する、現代こそ、著作権法の理解は大事です。著作権法は、まさに、インターネット時代のモラルです。